”アベンジャーズ”シリーズとして知られるMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)。2008年から2019年までの23作品は“インフィニティ・サーガ”と呼ばれ、インフィニティ・ストーンを巡る壮大な世界観を描いた。その中でも世界的大ヒットを収めた『アベンジャーズ:エンドゲーム』は日本でも大きな注目を集め、10年間破られることのなかった世界興行収入1位を記録した。
しかし、そんな大ヒットシリーズの”アベンジャーズ作品”はもう製作されないかもしれない。マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギの発言が大きな話題を呼んでいる。
そのきっかけとなったのは、映画『エターナルズ』の製作過程を描いた『マーベル・スタジオ:アッセンブル~エターナルズの裏側~』だ。こちらは現在ディズニープラスで視聴することが出来る。
そのエピソードの中で話題となっているケヴィン・ファイギの発言は、次の通りだ。
“マーベル・スタジオ、そしてマーベル・シネマティック・ユニバースは10周年を迎え、最後のアベンジャーズ映画の公開とともに、ついに22作品者インフィニティ・サーガを完結させました。”
確かに、最後のアベンジャーズ映画(the final Avengers movie)という発言を残していることが分かる。もちろん、これは『アベンジャーズ:エンドゲーム』のことを指しているのだが、本当にアベンジャーズシリーズが今後製作されることはないのであろうか。
アベンジャーズ作品は今後も製作される?

@Marvel / Disney 2012
あの衝撃的な発言にもかかわらず、アベンジャーズシリーズは今後も製作されるとの見方が強い。
まず、衝撃的な発言を残したこのエピソードが収録された時期は『エターナルズ』の製作期間であるため、『アベンジャーズ:エンドゲーム』公開からそれほど時間がたっていないものとみられる。そのため、彼はエンドゲームをインフィニティ・サーガ最後のアベンジャーズ作品という意味で発言した可能性がある。
それに、2012年公開の『アベンジャーズ』からマーベル・スタジオとディズニーは何十億ドルもの広告費を数年間にわたって費やし、そのブランド名を確立させたことを考えても、アベンジャーズシリーズを製作しないという手はないだろう。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)は、ドラマ『ワンダヴィジョン』を機にフェイズ4を始動させ、マルチバースなどの新たな側面を加えた”サーガ”を製作している。今までとは違うキャラクターや世界観を利用した新たな”アベンジャーズ”シリーズが作られれば、またもや世界的な大ヒットを生み出すだろう。
もはやMCUは“アベンジャーズ”だけじゃない
しかし、たとえ”アベンジャーズ”シリーズが製作されなくても、『ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス』のように、ヒーローの単独作品に複数のキャラクターを登場させることは可能だ。本作では、主人公のドクター・ストレンジはもちろん、スカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフや新キャラのアメリカ・チャベス、そして登場がうわさされているX-MENのプロフェッサーXなどが1つの作品に集合する。今後MCUがマルチバースを展開していくことを考えれば、”X-MEN”や”ファンタスティック・フォー”など、アベンジャーズ以外の新たなヒーロー集合作品を製作することができ、さらに、それぞれのヒーロー集団を集合させることさえ出来る。
今後のマーベル・スタジオは、”アベンジャーズ”シリーズに頼らなくても、それに匹敵した、いや、それ以上のヒーロー集合作品を作れるのだ。
今回のケヴィン・ファイギの発言は、「アベンジャーズ映画は今後製作されない」のではなく、「アベンジャーズは今後も製作されるが、アベンジャーズ映画に頼らなくてもそれ以上のことが実現できる」ということを意味しているのかもしれない。
「ケヴィン・ファイギ、恐るべき。」
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