*この記事には、ドラマ『ワンダヴィジョン』第8話のネタバレが含まれています。ご注意下さい。
今回も前回に引き続き、ワンダヴィジョン8話の小ネタ、考察を紹介していく。
シットコムに登場するぬいぐるみ
ヒドラの実験施設においてもシットコム作品を観ているワンダ。彼女がどれだけシットコムを愛しているのかが伝わるシーンでもあるが、この時のテレビに移されるぬいぐるみに注目してみる。
実はこれは第3話でヴィジョンが持っていたぬいぐるみと同じものである。ヴィジョンはこのぬいぐるみを使っておむつの変え方を練習していた。
アベンジャーズ・タワーで同棲するワンダとヴィジョン
5年ぶりに回収された伏線
ヒドラの実験施設での記憶の後、ワンダが「アベンジャーズ・タワー」で一人シットコム作品を観ている場面に移る。
ワンダがヴィジョンの気配を感じ取ると、ヴィジョンが壁をすり抜けて部屋に入ってくるわけだが、この場面は映画『キャプテンアメリカ/シビル・ウォー』にも登場していた。
「ラゴス」で一般市民を犠牲にしてしまったワンダをスティーブ・ロジャース(キャプテンアメリカ)がなだめていると、突然ヴィジョンが壁をすり抜けて部屋に侵入してくる。
ここでワンダは「それはもうやらない約束でしょ。」と口にしていたのだが、これはあのアベンジャーズ・タワーでの出来事を指していたことになる。
『シビル・ウォー』は2016年に公開されていたことから、約5年ぶりに伏線が回収されたことになった。
こういった伏線回収も、MCU作品の魅力の一つだ。
愛のこもったヴィジョンの言葉
ピエトロを亡くして悲しみから抜け出せないワンダに、ヴィジョンは寄り添い、とても愛のこもったセリフを言う。
「嘆くのは愛を貫いている証拠なのでは?」
多くの視聴者の心をほっこりとさせたこのセリフには、ヴィジョンは確かに人間の感情を持ち、それを理解できることを表している。
Marvel Studioがこのシーンを入れたのは、この元々のヴィジョンとホワイトヴィジョン(今回のエンドクレジットで登場した)を対比させるためかもしれない。
詳しくは記事の最後で説明する。
SWORD基地を訪れるワンダ
ヴィジョンの体内も六角形
このワンダヴィジョンには六角形が何度も強調されているわけだが、この六角形は第8話でも登場していた。
アベンジャーズ・タワーでの記憶の後、SWORDの基地に向かった記憶がフラッシュバックされる。
ワンダはヴィジョンが解体されていることを知るが、ここで一瞬、ヴィジョンの体内が映し出される。そして、そこにはいくつもの六角形があることが分かる。
六角形の意味については今まで何度も考察しているのだが、これが何を意味するのかは未だに明らかになっていない。
もしかすると、ヴィジョンに関係した意味を持っているのかもしれない。
ヴィジョンの遺体を盗んでいなかった。
これまで、ワンダがヴィジョンの遺体を盗み出し、復活させたのではないかと考察されてきたのだが、そもそも彼女はヴィジョンの遺体を盗んでなどいなかったことが明らかになった。
SWORDのヘイワード長官は、ワンダがSWORDの基地に訪れた映像を利用して、モニカ達を騙していたわけだが、私たち視聴者も騙されていたことになる。
ウェストビューへ向かうワンダ
車のナンバープレートに隠された秘密
SWORDの基地を去ったのち、ワンダはウェスト・ビューに向かうわけだが、ワンダが乗っている車のナンバープレートに注目すると、面白い発見がある。
注目したいのはナンバーの下に記されてある文章だ。
“EXCELSIOR”
と書かれてあるのだが、この言葉は、あの「スタン・リー」がよく使っていた決めゼリフなのだ。
ちなみにこの言葉は、「より高く」などの意味をもつ。
彼の亡き後でも、このような小ネタが含まれてあるのは感動的ですね。
ピアノのレッスンのチラシを張るフィル
ワンダがウェスト・ビューに入ると、これまでのワンダヴィジョンに登場した人物がいることが分かる。
その中の一人であるフィルに注目すると、彼はピアノレッスンのチラシを貼っていることが分かる。
実は、彼は第2話において、ピアノを演奏していた。
結果的にワンダがそのピアノをペラペラにしてしまうのだが、元々ウェスト・ビューに住んでいた人物は、ワンダの作り上げたヘックスにおいても同じ仕事ができていることが分かる。
ワンダに行動を規制されているとはいえ、ヘックスにいる人々は幸せな暮らしを送れているということもあるかもしれない。
ワンダの持つ紙に隠された小ネタ
今回のエピソードでは、ワンダがなぜウェスト・ビューにヘックスを作り上げたのかが明らかとなった。
それは、そこでヴィジョンと一緒に暮らす予定だったからであり、彼女が土地の権利書を開けるシーンには多くの人が涙しただろう。*筆者も泣きました(感想の記事はこちら)
実はこの紙には色々な小ネタが記されている。
2800番地
この紙にはワンダとヴィジョンが購入していた土地の番地が記されてあり、それは2800であることが分かる。
この2800という数字は、ヘックスにおいて、ワンダたちの家の柱やポストに記されていた。
Kate Weddle
この紙には右下の方に青色のペンでサインが書かれてあるが、これはKate Widdleという人物のサインであり、彼女はワンダヴィジョンの制作陣の一人である。
ウェスト・ビューがワンダの町に変わる
悲しみに暮れたワンダはヴィジョンを一から創り出し、ヘックスを生成するわけだが、その際に書き換えられた看板に着目したい。
まず、左には“Snap”という文字が発見できる。これはもちろん、サノスの「指パッチン」を指している。
また、右には“Lagos”と書かれてあることが分かるが、これはCMでも登場したように、ワンダが『シビルウォー』の戦いで一般市民を巻き込んでしまった場所の名前である。
このように、ウェスト・ビューがヘックスに巻き込まれた瞬間、全てがワンダの記憶に関係するものに書き換えられていることが分かる。
カオスマジック
ワンダがスカーレット・ウィッチであることを知ったアガサは、「これはカオスマジックよ」と口にする。
このカオスマジックはもちろん原作にも登場するのだが、その力があまりにも強力なので、長い間存在しないものと考えられてきた。
そしてそれを操ることができるのがスカーレット・ウィッチなのだ。
カオスマジックを使用することができると、現実改変をすることができるばかりか、生命体の存在そのものを無くすことさえできてしまう。
つまり私たちがこれまで見てきたワンダの力は、まだ始まりに過ぎないということだ。
アガサが欲しいのものは?
そもそもアガサは、ヘックスができた理由を知ることで何をしようとたくらんでいるのだろうか。
大切な人を亡くしたから復活させたい?
ワンダと同じ様にアガサも、過去に大切な人を亡くしてしまったため、その人を生き返らせる方法を模索しているのかもしれない。
そしてその「大切な人」というのがメフィストあるいはナイトメアという可能性もあるだろう。
ワンダを洗脳し、その力を悪用することでそれが可能になる。
ホワイトヴィジョン
今回のエンドクレジットでは、ホワイトヴィジョンが登場した。
このホワイトヴィジョンは原作コミックでも登場するが、人としての感情や記憶を一切持たない。いわばヘイワードの言う通り「知覚兵器」だ。
先程も述べたように、このホワイトヴィジョンは、元々のヴィジョンとは対比された存在である。元々のヴィジョンはワンダを愛しており、彼女の安全を何より第一に考える。
しかし、このホワイトヴィジョンはそれとは逆で、ワンダを愛していないどころか、彼女を攻撃対象として認識することもできてしまう。
ウルトロンの復活
もしこのホワイトヴィジョンがヘイワードの言いなりになってしまえば、これは「ウルトロンの復活」と認識してもいいのかもしれない。
ヘイワードの言う「白目作戦(Cataract)」はこのことであったのだ。
最後に
ワンダヴィジョン第9話は今週金曜日17時に配信される。一部の報道によれば、第9話(最終話)は50分の長さになると言われているが、はたして50分で物語を完結できるのであろうか。
次回はワンダヴィジョン第9話の記事を書いていく。
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